日本大学藝術学部文芸学科 2013年(平成25年)5月27日発行
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.216
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
編集発行人 下原敏彦
4/15 4/22 5/6 5/13 5/20 5/27 6/3 6/10 6/17 6/24 7/1 7/22
2013年、読書と創作の旅
テーマ 観察と表現(熊谷元一研究)
目標・「書くこと」「読むこと」の習慣化
5・27下原ゼミ
1.連絡事項 ゼミ誌ガイダンス報告 (ゼミ合宿について)
2.社会観察(最近の出来事)・課題発表と感想
3. 「読むこと」→ テキスト読み『網走まで』、(「世界文学観察」)
4. 「書くこと」→ 課題(5~8)提出 配布 課題9~10
5・20ゼミ報告 ゼミ授業、早くも1カ月に
新緑が所沢校舎を日に日に包んでいる。2013年のゼミ授業も、早くも1カ月が過ぎようとしている。下原ゼミは同行者4名が確定。観察と表現をテーマに旅立った。20日の車窓を眺めての発表・感想・議論は、以下の3名の皆さんでした。
齋藤真由香さん 嶋津きよらさん 南海洋輔さん
なお、20日ゼミの司会進行は、南海洋輔さんでした。
【社会観察】最近マスメディアで騒動になっている「従軍慰安婦問題」について、考えてみた。発端は、大阪市長で維新の会代表の橋本徹氏が、慰安婦は必要悪だと言いだしたのがはじまり。従軍慰安婦問題とは何か。戦争中、兵隊の性的相手をする女性たちを国が管理していたか否かの水かけ論争。一部に国の命令でやったとの証言する人がいれば、記録としての証拠がないという国側の意見もある。国際法的には、国対国の賠償問題の中に組み込まれ、日本としては、もう支払っている。日本が悔いるとすれば、被害者と、直接会って解決すればよかった。橋本氏の発言に対して、ゼミでは「配慮がなかった」「外国で問題にされるのは、英会話の通訳に問題があるのでは」「70年も前の話でよくわからない」「現在の風俗営業とごっちゃになっている」などのいろいろな意見があった。不毛な今回の騒動で、ひとつだけはっきりしたことがある。侵略も慰安婦も、戦争があったから生じた出来事だということだ。で、あるならば、戦争は、やはり絶対にやってはいけない。そう決心すればいい。つまるところ戦争の放棄である。やはり、日本国憲法は、世の中の時流がどうであれ、変えてはいけないことなのだ。はからずも、今回の騒動で、それがわかった気がした。