日本大学藝術学部文芸学科 2013年(平成25年)4月22日発行
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.212
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
編集発行人 下原敏彦
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2013年、読書と創作の旅への誘い
観察と表現
(テキスト=志賀直哉短編作品、熊谷元一写真童画作品)
4・22下原ゼミ
今日から授業を開始します。先週のゼミ紹介でも話しましたが、皆さんは、所沢校舎で学ぶのは今年で最後となります。このゼミで実りある一年にしましょう。
1.習慣化、日常化を目指すための方法
下原ゼミは「2013年、読書と創作の旅」と銘打った、この旅で「読むこと」と「書くこと」の習慣化、日常化を身につけましょう。その方法として基盤となる観察力と表現力を培うため観察作品を「下原ゼミ通信」に発表します。
観察と表現のテキストは、志賀直哉の観察作品(主に車内観察)と写真家・熊谷元一の写真童画作品です。他の短篇名作や新聞記事もとりあげます。
常時の提出課題は以下の通りです。
①車内観察(エッセイ、創作)
②自分観察(一日の記憶・子供時代の思い出)
③新聞記事(社会問題・事件)感想など
2.読書と見ることの必要性について
本日は、最初なので読むことの基礎である「読書の必要性について」知ってもらいます。併せて社会観察として日本国憲法を読みます。
読書の必要性については、明治の教育者・嘉納治五郎の「青年修養訓」を紹介しています。社会観察では、5月3日の憲法記念日も近いので、現行日本国憲法の前文と、注目されている第九条を読んでみます。
3.表現力・観察したものをどう表すか
ものを書いたり描いたり写したりするのは、発表するためです。他者に読んでもらったり観てもらったりするためです。表現力を培うために写真家・熊谷元一の『一年生』を見てゆきます。ここには、観察・記憶・継続といった書くことに必要な要素がすべてはいっているからです。
※表現の番外として紙芝居に挑戦します。作品は戦後すぐベストセラーになった山川惣治画・作『少年王者』です。