2006年10月アーカイブ

日本大学芸術学部文芸学科     2006年(平成18年)10月 30日発行

文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.67
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
                              編集発行人 下原敏彦
                              
2006後期9/25 10/2 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 
     12/4 12/11 12/18 1/15 1/22 
  
2006年、読書と創作の旅

10・30下原ゼミ

10月 30日(月)の下原ゼミは、下記の要領で行います。文ゼミ1


  1.  ゼミ誌編集委員・ゼミ誌作成決め及び進行状況報告
  2.  テキスト『灰色の月』・「にんじん」前回読み作品解読
  3. 名作読み『にんじん』「犬」「失礼ながら」
  4.  回想法・復刻版『少年王者』山川惣治作・画を紙芝居で
     第一集おいたち編 → 先週の続き

2006年、読書と創作の旅・社会観察

 10・21~、この一週間は、世界は、引き続き北朝鮮の核実験問題への対応におわれていた。が、日本国内は、子供や教育など学校かに関係するニュースが多かった。紙面の都合で25日までだが目についた事件・出来事を新聞からあげてみた。(本紙編集室)
☆10月21日(土)一面「出生率今年は上昇濃厚」「トヨタ営業益2兆円」他。
・「最高裁 入学金返還認めず 3月辞退者には授業料返還」(読売)この裁判は早稲田大学など3大学の入学を辞退していた元受験生が、前納した入学金や授業料の返還を求めて上告していたもの。
・「県立高で集団暴行(いじめ) 神戸3生徒を書類送検」(朝日)軟式テニス部の3年生が、同級生と下級生からなぐる蹴るなどの暴行を受けていた。
☆10月23日(月)一面「「安倍自民初陣2勝」安倍新政権の船出を占う補選。
・「衆院補選 世襲2氏風に乗る 神奈川16区 大阪9区」
22日に行われた衆院補選で、世襲議員が早々と当選を決めた。北朝鮮も世襲、日本も世襲。
☆10月24日(火)一面「『共謀罪』今国会は断念 首相教育基本法を最優先」
・「5年で出勤8日 奈良市職員懲戒免へ」(朝日)
90日ごとに病気届けを提出すれば違法ではないと給料をほぼ全額支払っていたという。マスコミで騒がなければ退職までつづいたのか・・・・?
・3年生197人卒業ピンチ 必修『地歴』全員履修漏れ」富山県
原因は、大学入試のために科目を選択にしたため。以前テレビを見ていたら渋谷で「江戸」と聞かれて知らない子供がいた。人間は総合芸術から成るということを知らないらしい。
☆10月25日(水)「豊かさ再発見 若者は寺を目指す」「将来の年金額全員に通知」
・「不明女児無事に保護 男性とネットで知り合う』(読売)
21日長野で行方不明となっていた小6女児が小田原で保護された。31歳男と一緒。

日本大学芸術学部文芸学科     2006年(平成18年)10月 23日発行

文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.66
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
                              編集発行人 下原敏彦
                              
2006後期9/25 10/2 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 
     12/4 12/11 12/18 1/15 1/22 
  
2006年、読書と創作の旅

10・23下原ゼミ

10月 23日(月)の下原ゼミは、下記の要領で行います。文ゼミ1


  1.  ゼミ誌編集委員・ゼミ誌作成決め及び進行状況報告
  2. 提出原稿発表・一日を記憶する(2作品)
  3. テキスト読み『灰色の月』、名作読み「にんじん」他
  4.  回想法・復刻版『少年王者』山川惣治作・画を紙芝居で
     第一集おいたち編

2006年、読書と創作の旅・秋の一日

 10・21、この日は、受身の会の日。が、Y夫妻は在市の姉妹都市交流で案内役として米国へ、Hさんはお産近い娘が里帰り、Tさんは8月から教え子たちの音楽発表会で欠席気味。ご主人はマンション会議。家人は、医療関係会のシンポ慰安で房総沖に鯨見物。皆さんそれぞれの秋。多忙のようである。私も折よく日芸S教授からある講演会に誘われた。で、中高年のための自彊術教室は休みにして会場のある池袋へ。どんな講演会か、聞き忘れていた。西口公園で待ち合わせ。S教授の著書を出版したN氏も一緒だった。(他に知らなかったが日芸の教授が生徒一人を連れてきていたらしい)。会場は、通称「キンプク」勤労福祉会館だった。この会場は、10年前までは読書会で利用していたので懐かしかった。6階の大会議室で開かれた会は「池袋モンパルナスの集い」詩人・小熊秀雄(明治34~昭和15年)の集りだった。この詩人についてはあまり知らなかった。小樽生まれ、プーシキンやネクラーソフなどロシア詩人に傾倒し、長編風刺詩を書いた。日中戦争抵抗詩を歌いつづけた。「また戦前、戦中に"池袋モンパルナス"と命名して、無名の画家たちの自由な解放区を育てた」。著作は『小熊秀雄全集』(全5巻)創樹社、『小熊秀雄詩集』岩波文庫・岩田宏編がある。詩人を偲んで毎年1回長長忌(じゃんじゃんき)が開催されている。この会ができてから20年経っている。後援・豊島区で区長が「豊島区を芸術の発信地に」と挨拶した。記念講演は、昭和文化研究の法政大学文学部講師・田中益三氏。演題は「小熊秀雄の詩と池袋モンパルナス」。「自分がどうしてこの詩人と関わるようになったか」からはじめた。米国の黒人詩人の詩を介してという話だったが30分の持ち時間、その話に終始した。小熊に触れたのは最後の5分間だけ。時間配分ということでは勉強になった。つぎは元「中央公論」編集長の粕谷一希氏が「池袋のポエジー」を話。こちらは10分だったが、池袋でであった詩人たちの話を恣意的に話された。詩人はたかりの名人。詩人だけはなりたくない。今の詩人は大学教授になれていい。(笑)第2部は、池袋の彫刻家たちの話だった。が、饒舌が単調過ぎて半眠。帰り居酒屋。帰宅は11時。家人留守。ベランダからコオロギの声。  編集室  

日本大学芸術学部文芸学科     2006年(平成18年)10月 16日発行

文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.65
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
                              編集発行人 下原敏彦
                              
2006後期9/25 10/2 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 
     12/4 12/11 12/18 1/15 1/22 
  
2006年、読書と創作の旅

10・16下原ゼミ

10月 16日(月)の下原ゼミは、下記の要領で行います。文ゼミ1



 
  1.  ゼミ誌原稿提出(ゼミ誌編集委員へ)&車中観察・一日の提出
  2. テキスト読み『灰色の月』、名作紹介
  3.  回想法・復刻版『少年王者』山川惣治作・画を紙芝居で
     第一集おいたち編

2006年、読書と創作の旅・後期二日目

 10・2、この日は、池袋まで車中ずっとうつらうつらしていた。前日の1日、千葉県柔道道場大会があった。土壌館からは小学生が7名出場した。千葉県全域から49団体が参加したので、かなりの人数となった。応援の家族もきて、会場は立錐の余地なし。ギュウギュウ詰めのなか朝から5時近くまでかかった。成績は1人2回戦進出のみであとは皆、初戦で敗退。歳のせいもあるが余計に疲れた。雨の中、濡れて帰った。そんなこんなで居眠りがでたのだろう。時間があったのでジュンク堂に寄る。別冊国文学の『ギャンブル』が山積みされていたので1冊買う。学校に着くと紙芝居の舞台組み立てを練習する。前回は、これに時間を取られすぎた。なんとか早くできるようになった。ほっとしているとO先生から、目の保養にと誘われた。なんだろうと行ってみると、浅草ロック座の舞台の映像をゼミ生たちが編集していた。後姿でお尻丸出しのダンサーが三人踊っていた。映画学科の学生が撮影したもので、ゼミ誌に載せるらしい。ストリップを最後に見たのは、もう三十年以上も前になる。業界紙の記者をしていたころである。最後に観たのは京浜東北線の「蕨」か ? 京成線の「青砥」だった。あのころの踊り子は、いろんな芸をやっていた。当時は、日活ロマンポルノの女優が台頭しはじめていたが、ストリップは一条さゆり嬢が人気者だった。O先生の話では、いまはAV嬢からの転向者が多いという。時代の流れか、踊り子たちも、大分、変わってきたようだ。が、観客はどうだろうか・・・今も昔も変わらないのかも。
 劇画本の世界は変わった。マンガは、大人が見るようになった。が、「少年王者」のような本は見かけなくなった。今の若い人たちに受けるだろうか。ゼミ二回目の出席者は4名だったが実施した。筋覚えということで一人の人に読んでもらった。紙芝居を面白く楽しくみせるには、読み手の演技力にある。読み手各自の創意工夫が必要。次回からは、どんな読みをみせてくれるか楽しみである。
(編集室)
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.65 ―――――――― 2 ――――――――――――――
 


日本大学芸術学部文芸学科     2006年(平成18年)10月 2日発行

文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.64
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
                              編集発行人 下原敏彦
                              
2006後期9/25 10/2 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 
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2006年、読書と創作の旅

10・2下原ゼミ

10月 2日(月)の下原ゼミは、下記の要領で行います。文ゼミ1



 
  1.  ゼミ誌原稿提出(ゼミ誌編集委員へ)&車中観察・一日提出
  2. テキスト読み『灰色の月』
  3.  回想法・復刻版『少年王者』山川惣治作・画を紙芝居で
     第一集おいたち編

2006年、読書と創作の旅・後期一日目

 夏休み明けの後期1日目は、毎年のことだが、なんとなく落ち着かない。ゼミ学生の出席率が見当つかないからだ。張りきって全員出てくる年もあれば、休み癖が抜けずに、中盤からようやく顔をみせる人もいた。ゼミ誌原稿ができていないので、初日だけそんな理由で何人か欠席した年もあった。今年は、どうだろう・・・。まったく予想つかなかった。
 この日の朝は、郷里信州の実家で目覚めた。週末に還暦のクラス会があり、帰省したのだ。昨日の日曜日は、小6のときにキャンプした高原に思い出ハイキングした。86歳になる恩師も登ったのには驚いた。私は、子供のころ毎年、夏になると牛を放牧に連れていった山なので、違う意味で懐かしかった。そんなことで昨日、帰京することができず、今朝となった。郷里(先日、多重追突事故が起きた村)から高速バスで新宿まで4時間。9時発に乗車した。乗客は七部入り。隣席は新宿まで空いていた。新宿、池袋で、携帯店を探したり、本屋をのぞいたりしていて学校に着いたのは3時。気になっていた宅急便が届いていたのでほっとする。夏休みの間、せっせとコピーし拡大し、家人に色塗りを手伝わせてつくった紙芝居が入っている。家と道場で、まだ2回しか上演していない。面白さには自信はあるが、心配なのは舞台セットの組み立てである。百円ショップで材料を探しながら頭の中でつくったので、見本も設計図もない。道場では、小学五年生に助けられてようやく完成した。
 さて、今年は、三々五々ながら全員が顔をみせた。このところ小事だが良くないことばかりつづいていたのでほっとした。が、最後になって不安が的中した。時間がないのでさわりだけと思って紙芝居をやろうとした。ところが、またまた舞台セットの組み立て手順が頭からスッポリ抜け落ちてしまっていたのだ。しかし、そこは昨今の若者たち。完成図を描くとすぐにわかったらしい。「ぼくたちなんの授業をしているんでしょうねえ」とボヤきながらも完成させた。そのとき終業のチャイムが。一場面だけ、佐藤翔星君にお手本をみせてもらいました。次回から乞うご期待を願った。   (編集室)
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.64 ―――――――― 2 ――――――――――――――
 


日本大学芸術学部文芸学科     2006年(平成18年)9月 25日発行

文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.63
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
                              編集発行人 下原敏彦
                              
2006後期9/25 10/2 10/16 10/23 10/30 11/6 11/13 11/20 11/27 
     12/4 12/11 12/18 1/15 1/22 
  
2006年、読書と創作の旅

9・25下原ゼミ

9月 25日(月)の下原ゼミは、下記の要領で行います。文ゼミ1



 
  1.  ゼミ誌原稿提出、ゼミ誌作成予定(ゼミ誌編集委員から)
  2.  夏休み感想&提出原稿発表
  3.  回想法・復刻版『少年王者』山川惣治作・画を紙芝居で
     第一集おいたち編

2006年、読書と創作の旅・後期計画

 年齢を列車に例えると子供のころは各駅だが、青春時代からは準急、快速とスピードが増してくる。車窓の風景も過ぎるのが速い。還暦ともなれば、もう急行である。というわけで、最近のアニメやマンガは、記憶に残る暇もない。が、かわりに子供時代に見たり読んだりした書物が、妙に懐かしい。夏休み、書棚を整理しようとしたら30年前手に入れた復刻版がでてきた。昭和22年に大ベストセラーになった画入り冒険物語である。読み始めたら面白く、結局、仕舞い込むのが惜しくなった。回想法の目的は、「昔の事物(出来事・物品)を媒介にして、会話を通じて、その人の過去の記憶を引き出し、自他ともに再評価することによって今現在の自分を受け入れ、よりよく生きるための活力を引き出すための技術」である。と、するならばゼミで活用してみよう。ということで、これを紙芝居にすることにした。発表や討論の合間に上演してもらいます。原文は、差別用語も多いので自分なりに変えてください。アドリブや擬音があってもかまいません。一人ひとりの創意と工夫で、かつてのベストセラー作品を甦らせてください。アニメ映画もいいけど紙芝居が一番です!!
 作品は、山川惣治作・画の『少年王者』です。戦前・戦中は、雷、火事、親父と恐れられ威張っていた大人たち。しかし、戦争に負けたとたんみんな情けない大人になってしまった。そんな中で、子供たちに夢と勇気を与えたのが、この作品でした。アフリカがまだ暗黒大陸と呼ばれた時代、動物たちに勇気と正義ある少年に育てられた少年の物語です。宮崎アニメはオタクを増やした。が、60年前の人気作品は、日本復興の原動力となったのです。
 紙芝居をやるには、画と舞台が必要。画と文は、30年前出された復刻版の原画をコピーし色をつけた。が、舞台となると、最近は見かけたこともない。で、百円ショップに行ってあれこれ考えているうちに、1本の釘もつかわず、1本のネジも使用しない組み立て舞台を思いついた。大工売り場で、板や柱を買い揃える。占めて2000円。(編集室)
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.63 ―――――――― 2 ――――――――――――――