日本大学芸術学部文芸学科 2005年(平成17年)10月24日発行
文芸研究Ⅱ下原ゼミ通信No.40
BUNGEIKENKYU Ⅱ SHIMOHARAZEMI TSUSHIN
ホームページ http://www.shimoharanet 編集発行人 下原敏彦
2005後期9/26 10/3 10/17 10/24 10/31 11/7 11/14 11/21 11/28
12/5 12/12 1/16
2005年、読書と創作の旅
10・24下原ゼミ
10・24の下原ゼミは、下記の要領で行います。(文ゼミ1)
1. ゼミ誌原稿の提出 ゼミ誌の様式を決める(タイトル、表紙など)
2. 読書の秋『母親』を黙読&新聞の「人生相談」に答える。
3. 社会観察・靖国神社参拝問題の新聞記事(読売・朝日の社説の比較感想と意見)
2005年、読書と創作の旅・社会観察
今週の話題は、なんといっても小泉首相の靖国神社参拝に尽きるだろう。 10月17日午前10時すぎ小泉首相は私的に靖国神社を参拝した。たった5分の参拝だったが、メディアの煽り立てもあって大きな波紋になりそうである。テレビのコメンティターはおおむね批判的だが、新聞の論評はどうだったか。紙面の都合上、朝日と読売の社説を紹介する。
朝日は、「負の遺産が残った」として主に外交問題を懸念していた。「中国や韓国の反発をはじめ、国際社会の厳しい視線。」「歴史を反省しない国というイメージが再生産されていく。」そして、最後に「首相が参拝を貫いたことで、日本は何を得たのだろうか。/後に大きな負の遺産が残されたのは間違いない。」と斬っている。これに対し読売は、「もっと丁寧に内外に説明を」と少し柔らかい。どんな気持で、までは同じだが「スーツ姿で/記帳もせず、昇殿もしなかった。」「中国政府や勧告政府は反発している。/国内にも様々な意見がある。それに対して首相はあまりにも説明不足である。」と否定のトーンをやや落としている。そして、締めくくりも「今後どのような形で政府として戦没者を追悼して行くのか。首相は体系立ててきちんと説明する責任があるのではないだろうか。」と託している。
「負の遺産」「説明不足」新聞各社の見方は、様々だが全体の印象として何かしらすっきりしない感じがする。現実に存在する靖国神社とそこに祀られている国家の失政から犠牲になった人々。彼らをどうするのか。周囲のことばかり気になって、そのことがほとんど論じられていない。そのことが不満でもあり、残念でもある。(関連3頁)
□土壌雑記「闘牛観察」「10月17日ゼミ報告」・・・・・・・・・・・・・・・・・2、3
□社会観察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4、5、6
□連載テキスト解析『生きている兵隊』他・・・・・・・・・・・・・・・7、8、9、10,11
□情報、掲示板、編集室・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12、13,14、15,16
文芸研究Ⅱ下原ゼミNo.40 ――――― 2 ―――――――――――――――――――